もふもふな毎日

本や漫画の感想などいろいろ

スポットライトを見て

映画館のCMを見て前から見たかった映画、スポットライトをやっと見ました。ありがとうhulu

内容は地元紙の新聞記者たちが神父が子供へ性的虐待をしている事実を取材に取材を重ね告発する、という実際の事件を元にしたノンフィクションものです。ペンは剣より強し的なアレです。教会からの圧力にもまけずジャーナリズムを貫く。かっこいいですね。

ストーリーの運びも分かりやすく王道で見やすかったです。裁判がいるとかいらないとかちょっと付いていけなくなった部分もありましたが、小難しい話が入ってこなくても正義感や人情の描写と最後の大量にかかってくる電話の着信音でカタルシスがハッキリと感じられます。ほんと、最後の電話のシーンよかったです。

個人的に最後の字幕解説で日本語訳だと犠牲者になっていましたが、元の文だと犠牲者がsurvivorになっているんですね。これ見た瞬間感極まって泣いてしまった……。なぜ犠牲者→survivorになるのかは作中で解説されてます。

あと、俺たちはラッキーだったんだって60代くらいのおじさんたちが話し合っている所もとても印象深かった。学生時代の部活の顧問が性的虐待をしていた、もしかしたら自分も手を出されていたのかもしれない。というのを齢60にして知るシーン。以前他のblogでなぜストレートの男性がゲイを必要以上に攻撃してしまうことがあるのか、という問いに、女性は自分が弱く常に攻撃される可能性のあることを小さい頃から知っているが男性にその経験はあまりない。だから自分と同じかそれ以上の立場である男性からの好意が経験したことのない恐怖に感じるのではないか?という考察がありました。それと似通った所がこのシーンにはあるのかな?なんて少し思いました。

いい映画ですが、1つだけ。ぺドフィリアが悪いのではなく、権力をかざして子供の逃げ場をなくし自分の欲望のままに犠牲にしたことが悪なのだという所はもうちょっと強調してほしかったです。性癖は生まれついたものって所はありますんで。

 

久しぶりにノンフィクションものを見てちょっとがんばれた気分になりました。